身体の厚み・広がりを作る上で欠かせない筋肉「広背筋」
大きい筋肉がゆえ、種目・バリエーションの多さは他の筋肉を凌駕しています。
しかし、種目の多さに反して「効いてる感覚がわからない」という悩みを抱えている方は非常に多いのではないでしょうか。
そこで今回は、“たった一つのこと”をするだけで劇的に広背筋への効きが変わる方法を紹介します。
難しい知識や技術は必要ありませんので、是非最後までお付き合いください。
一番重要なこと
広背筋に上手く効かせる為に一番重要なことは、【広背筋の柔軟性】です。
よくYouTubeで広背筋に効かせる為のレクチャー動画や、一風変わったトレーニング種目が紹介されているのを見かけた経験はあるかと思います。
また、レップ数やセット数・種目数・意識などについて解説している記事や動画も沢山あるかと思います。
しかし、トレーニングの上手い下手はあるにせよ、種目や回数を変えただけで克服できるくらいなら、そもそもそんなに悩んでいる方はいないと思います。
もっと根本的なところに原因があるということです。
では、なぜ柔軟性が必要なのか?
広背筋の構造を知ることで理解が深まります。
広背筋を知る
以前の記事でも解説したことがありますが、広背筋は骨盤(起始)から上腕骨(停止)にかけて筋繊維が走る非常に大きな筋肉群です。
※起始停止:筋肉の各部位がどこから始まり(起始)、どこで終わっているか(停止)。身体の中心に近い方を起始とします。
そして、広背筋にはネガティブ動作による強いストレッチが特に効果的であることが解剖学的に証明されています。
つまり、「腕を骨盤の位置から出来るだけ遠くに離した時」が広背筋に一番強いストレッチがかかるポジションであり、広背筋に効いてる感覚を実感しやすいポジションということになります。
この時に、広背筋は大胸筋などに比べて筋肉の起始停止の距離が長い分、広背筋に柔軟性がないと充分に筋肉を伸ばせない可能性があります。
ゴムチューブを筋肉・両手を起始停止に例えてみます。
大胸筋のように筋肉の起始停止の距離が短いと、あまり両手を離さなくても筋肉はしっかり伸びます。
逆に、広背筋のように筋肉の起始停止の距離が長いと、両手をしっかり離さないことには筋肉は伸びません。
あくまでイメージで極端にやりましたが、広背筋は他の筋肉に比べて特に柔軟性が必要な筋肉であるということをご理解いただきたいです。
柔軟性が不足すると、しっかり伸ばしているつもりでもできていないケースが多くなり、負荷が上手く乗ってこない・効いている感覚がわからないということの原因になります。
広背筋は筋肉の中でも特に硬くなりやすい部位であり、筋肉・脂肪がつくことによっても可動域が狭くなりやすい部位です。
トレーニング後に入念に広背筋のストレッチをしている人なんてジムでほとんど見かけないと思います。
広背筋の柔軟性を軽視している方がとても多いので、これを機に柔軟性向上に努めてみてください。
柔軟性向上エクササイズ
一番個人的に効果が高いと感じたエクササイズを紹介します。
よく野球選手が行なっているポールやチューブを使った肩甲骨周り・広背筋のエクササイズです。
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メジャーリーガー ダルビッシュ投手は筋肉量が多くて柔軟性も高いので、とても参考になります。
筋肉をつけると柔軟性が損なわれるというイメージを持たれている方が多いですが、それは先述した通り柔軟性ではなく可動域が狭くなっているだけです。
いくら筋肉をつけても柔軟性を保つことは充分に可能です。
このエクササイズは、最初は手幅を広めに無理のないところからスタートし、慣れてきたら徐々に手幅を狭めていきます。
なるべく肘を曲げないように大きく身体から遠回りさせるイメージで繰り返します。
腕が前・上・後を通過するポジションは、実際に広背筋をトレーニングする時の伸ばし方と似ています。それを一連の動作の中で行うことができます。
筋トレ後や入浴後などの身体が温まった状態の時に、日常的にチャレンジしてみてください。
1日10往復するだけでも、しっかり継続すれば必ず柔らかくなります。
そして、このエクササイズのメリットは、自分の成長を実感しやすいところです。
徐々に手幅が狭くなっていけばOKです。
かなり狭い手幅でできるようになっている頃には、広背筋だけでなく、僧帽筋や大円筋・肩の後部などへの効かせ方もきっと上手くなっていると思います。
決して難しくありませんし、是非取り入れることをお勧めします。
上腕二頭筋との関係
広背筋を鍛える種目は、基本的に引く(プル)動作がメインになります。
上腕二頭筋(力こぶ)は同じく引く動作がメインの筋肉である為、広背筋のトレーニング時に連動して使われます。
広背筋に効かせるのが苦手な方は、この上腕二頭筋の力に頼って動作をしているケースも多い為、上腕二頭筋ばかりに刺激がいきがちになります。
つまり、しっかり伸ばすことができていないだけでなく、しっかり広背筋を収縮できていない可能性もあります。
上腕二頭筋ばかりが発達している人は、より柔軟性向上に努めてみてください。
まとめ
最後までご覧いただきありがとうございました。
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