今回はイタリア・ナポリ発祥のブランドであるティトアレグレットについて話していきます。
まだまだ日本での知名度は低いブランドですが、2016年を境にセレクトショップや百貨店などで少しずつ取り扱いが増えてきている注目ブランドの一つです。
私の保有しているスーツを元に、特徴を徹底解剖していきます。
ティトアレグレットとは?
2012年イタリア・ナポリにて創業された新進気鋭ブランド。
創業者のティトアレグレット氏は、同じくナポリの有名サルトリア(仕立て屋)である、ISAIA(イザイア)・Cesare Attolini(チェザーレ・アットリーニ)などでVMD(ヴィジュアル・マーチャンダイジング)として活躍した人物です。
スーツ・ジャケット・コートなどを中心に取り扱い、有名サルトリアで磨かれた感性や表現力をナポリ仕立てという形で体現しています。
そして、彼の真骨頂はなんと言ってもコーディネートセンス。
ラルフローレンなど多くの有名ブランドのディスプレイを手掛けてきた実力は折り紙付きで、その空間認識能力や色彩感覚を遺憾なく発揮した、言わば〝現代版ナポリ仕立て〟がティトアレグレットなのです。
スーツをレビュー
表地がウール100%のブルースーツ。価格は約15万円です。
ナポリ仕立て
太いラペルに適切な分量でイセ込まれたアームホール、肩から首にかけて吸い付くようにフィットするのぼり。基本はマシンメイドですが、主要箇所は手縫いで仕上げることによって、非常に美しいシルエットと抜群の着心地を両立しています。
ナポリのスーツ・ジャケットはハンガーに吊るすと、結構シワが寄ることがありますが、それは柔らかい着心地がゆえのこと。正直パリッとした印象はあまりないかもしれませんが、決して品質が悪いわけではないです。
その証拠として、着用した時には男性の身体を立体的かつ洗練された印象にしっかりと引き立ててくれます。
全体的にはクラシカルな印象ですが、ゴージの位置が程よく高いことで、20代の私が着ても全然野暮ったい印象にはなりません。
※私の体型は身長174cm・体重78kg・胸囲102cm・肩幅が広くいかり肩という特徴があり、サイズは48を着用しています。
ジャケットは少々キツいですが、それでも全くシルエットは崩れずに可動域も損なわれることがないので、イセ込みの分量が適切だということがわかります。
また、ナポリの手縫いの温かみが伝わるダブルステッチは、個人的にかなり好きな箇所です。この少し凹凸になっているのがまた深い味を出してくれます。
上襟をひっくり返すと、ヒゲの処理も綺麗にされており、襟付けも手縫いで処理されていることがわかります。
そして、なんと言っても段返りからわかる仕立ての良さ。段返り部分の立ち方がとても綺麗で、ラペルはしっかり胸に沿って寝ています。この段返りとラペルの間に生まれる空間が男性の胸板を立体的に映してくれます。
生地
ティトアレグレットは、生地にもかなり特徴があります。使用されている生地は、とても個性的でシャレ感のある自社製の生地です。
今回紹介しているスーツは、光を当てるとこんな感じです。他ではあまり見ないような色合いですよね。
もう一つ保有しているスーツです。これも独特な風合いですね。
胴裏・袖裏は割とシンプルです。
その他
価格はスーツやジャケットだと大体12万〜、ネットだと5万〜というのも見かけますね。
私はセレクトショップで購入しました。今では都心部の百貨店だと取り扱いがあると思いますし、大手セレクトショップでも徐々に取り扱いが開始されていますね。
ちなみに、購入するとマイネッティのハンガーが付いてきます。
まとめ
これからイタリアのファッション業界を牽引していくであろう、ティトアレグレット。
まだまだ日本では着ている人が少ないので、いい差別化になるのではないでしょうか。
少なくとも、この記事を見ていただいている時点で、あなたはファッション通もしくはファッション上級者だと思います。
是非参考にしていただければと思います。